MAKING MOVIE
第3弾CDより、アヴェ・マリア(カッチーニ)のメイキング映像がアップをUPしました。
CDは、9/27より各コンサート会場で先行販売を行います。
最新メディア情報
9/14発売:週刊文春(9/21号)にCDリリース記事が掲載されます! 週間文春WEB(http://shukan.bunshun.jp/)にも掲載予定です。
宮田 大のチェロは雄弁に語り、うたい、感情を表現し、作品の多彩な光を放つ
伊熊よし子(音楽ジャーナリスト/音楽評論家)
「ぼくは死ぬまで弾き続けたい。これは目標であり、夢でもあるんです」
以前、宮田 大は熱い目をしてこう語ったことがある。彼の演奏はいつも熱い。表面的な熱さではなく、内なる情熱が静かに燃えたぎっているような、表現したいことがたくさんありすぎて、それを抑制しなければならないことがもどかしいとでもいうような、熱き音である。真摯で一途で、直球勝負の演奏だ。
そんな宮田 大がいま愛用している楽器は、1698年製ストラディヴァリウス「シャモニー」。その名器を携えて初録音となる今回の「木洩れ日」は、これまで積み重ねてきた経験と、「いまの自分」を表現する意味合いが含まれる意欲作。現在の自分を映し出す、等身大の愛奏曲集の誕生である。
「いま、ようやく自分の音に自信がもてるようになったのです。こういう音を出したい、こういう表現をしたいと思っていることが、そのまま素直に奏でられるようになりました」こう語る宮田 大の新譜は、それぞれの作品が個性的な光を放ち、多種多様な色合いを生み出し、微妙な光と影を創り出している。まさに陰影に富んだ作品集である。
プログラムは、長年弾き続けてきた作品から近年取り組んだ作品まで幅広い選曲。 まず、カッチーニの「アヴェ・マリア」は、アンドレア・ボチェッリの歌声を聴いて魅せられ、「チェロはうたう楽器といわれる。この曲をチェロでうたうように奏でたい」と思って始めた曲。宮田 大は、「精神的な状態が音楽に反映され、弾くたびに異なる表現になります。それがお客さまの反応にも影響を与え、一期一会の演奏が生まれます」と語る。
サン=サーンスの「白鳥」は、以前「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」で「動物の謝肉祭」全曲を演奏する機会があり、そのときに本来の作品のよさが理解できた。「シンプルだからこそ、有名な作品だからこそ難しい。でも、これは“自分の音楽を聴いてもらえる”と感じられる作品なのです」
フォーレが大好きだという宮田 大は、2曲を選んでいる。
「《シシリエンヌ》は、チェロとピアノのデュオが一番合うと思っています。共演のピアニスト、ジュリアン・ジェルネは、ベルギー生まれのフランス育ち。フォーレの奥深い面や、《夢のあとに》の詩の内容などを丁寧に教えてくれる。2011年からの付き合いですが、信頼でき、刺激を受けるベストパートナーです」
ピアソラの2曲は、ジェルネなくしては録音できなかったともいえる作品だ。
「ピアソラはリズムが大切。ピアニストのセンスが生きます。僕はバンドネオンの三浦一馬さんと共演してから、ピアソラの揺れるような音の特質が理解でき、《カフェ1930》では音の崩し方、《グランタンゴ》では即興的な奏法に留意しています。」
留学中に師事したフランス・ヘルメルソンは、「きれいな音ばかりではなく汚れた音、埃をかぶっているような音も出しなさい」といったそうだが、ピアソラではそれを意識した。「希望あふれる音に、ときおり翳りが見られるような、そんな音も表現しました」
ファリャの「火祭りの踊り」に関しても、「恋は魔術師」全曲をジェルネと演奏した経験から、テンポ、解釈などが変わった。 「ファリャの曲は情熱的で躍動感にあふれていますが、内省的で気高さが感じられます。それをチェロで表現したかった」
グラズノフの「吟遊詩人の歌」は、昨年から演奏し始めた新たな作品である。
「自分との闘いを意識し、心情が現れる作品だと思います。僕のなかにはある光が見え、それは暖色系なんです。曲調は暗いのですが、中間部に明るさがあり、解放されていく」
最後のブルッフ「コル・ニドライ」は、演奏会に近い形で録音を仕上げた。
「これは魂が浄化されるような作品。音程、音色の変化に気を遣います。曲の器が大きいため、自分の引き出しをすべて出さなければならない。納得いく演奏になるためにずいぶん長い時間を要しましたが、いまようやく自分なりの演奏ができるようになりました」
最後のことばが示すように、この新譜には全編に宮田大の自信がみなぎっている。フェルメールやレンブラントの絵画に宿る光に魅了されるという彼は、音楽が内包する多種多様で微妙な光を愛器で表現。聴き手の心にさまざまな光を届け、想像力を喚起する。
木洩れ日- komorebi -
【発売日】2017年10月10日(火)
【価格】2,800円(税抜)
【演奏】チェロ:宮田 大 / ピアノ:ジュリアン・ジェルネ
【曲目】
- 夢のあとに:G.フォーレ
- 吟遊詩人の歌:A. グラズノフ
- シシリエンヌ:G.フォーレ
- カフェ1930:A.ピアソラ
- グランタンゴ:A.ピアソラ
- 白鳥:C.サン=サーンス
- 火祭りの踊り:M.d.ファリャ
- アヴェ・マリア:G.カッチーニ
- コル・ニドライ:M.ブルッフ
使用楽器:アントニオ・ストラディヴァリ “シャモニー”1698年製
使用ピアノ:ベーゼンドルファー 275
収録:神奈川県立相模湖交流センター 2016.11.23-25
レコーディング プロデューサー:西脇義訓
バランス エンジニア:福井末憲
ピアノ調律:村上公一
写真撮影:亀村俊二(Studio Horizont)・大森大祐・小島由紀夫・中嶋 豪
ヘアスタイル:Yokko
アートディレクション・デザイン:松下照久(スタジオ・レイ)
アートコンセプト:宮田 大
プロジェクトコンダクター:高森みや子
先行予約 / 販売
先行予約
公式オンラインショップで先行予約受付中!この機会に、ぜひご利用ください! ※発送は10月9日以降となります。
・公式オンラインショップ:http://daimiyata.buyshop.jp/
先行販売
下記コンサート会場にて、先行販売を行います。ご来場の記念として、ぜひお買い求めください。
9月27日(水)
開演:13:30
長野・長野市
水曜ひるまのクラシック・リサイタルシリーズ
宮田 大 チェロ・リサイタル
会場:長野市芸術館 リサイタルホール
【チケット販売情報】
・料金;2,500円
・販売場所:完売
・お問い合わせ
(一財)法人長野市文化芸術振興財団:026-219-3100
9月28日(木)
開演:19:00
東京
CD第3弾リリース記念
宮田 大 チェロ・リサイタル
会場:浜離宮朝日ホール
【チケット販売情報】
・料金:6,000円(全席自由)
・販売場所
公式オンラインショップ
チケットぴあ[Pコード:337-875]
浜離宮朝日ホール:03-3267-9990
・お問い合わせ
(株)サウンド&ミュージック クリエーション:03-5797-5415
9月30日(土)
開演:16:30
長野・八ヶ岳高原
宮田 大 チェロ・リサイタル
会場:八ヶ岳高原音楽堂
【チケット販売情報】
・料金:9,200円(コンサートのみ)
・販売場所
八ヶ岳高原ロッジ:0267-98-2131
セブンチケット※コンサートのみ
・お問い合わせ
八ヶ岳高原ロッジ:0267-98-2131
10月3日(火)
開演:19:00
栃木・小山市
宮田 大 チェロ・リサイタル
会場:
【チケット販売情報】
・料金:S席:2,500円 / A席:2,000円
B席:1,500円
・販売場所
小山市立文化センター:0285-22-9552
チケ探
・お問い合わせ
小山市立文化センター:0285-22-9552
10月6日(金)
開演:18:45
北海道・函館
宮田 大 チェロ・リサイタル
会場:函館市芸術ホール
【チケット販売情報】
・料金:4,000円(全席指定)
・販売場所
函館市芸術ホール:0138-55-3521
・お問い合わせ
函館市芸術ホール:0138-55-3521
10月9日(月・祝)
開演:14:00
香川・高松市
宮田 大 チェロ・リサイタル
会場:レグザムホール 小ホール
【チケット販売情報】
・料金:4,800円(全席指定)
・販売場所
レクザムホール:087-823-3131
・お問い合わせ
レクザムホール:087-823-3131